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猫背が原因で起きる疾患

ぎっくり首が増えている!3つの解消方法と根本的な予防法

ぎっくり首は正しい姿勢で根本から改善を

昨年の後半頃からラジオやインターネットで
ぎっくり首」という言葉を見かけるようになりました。

「ぎっくり”腰”」なら昔からおなじみですが、これは”首”です。

どうやらぎっくり腰と同じく正式な病名ではなく、
症状や語感から付けられた名前のようですね。

「ぎっくり腰」と同じく、何かの拍子で突然の激しい痛みが起き、
その痛みで動けなくることもあるので、似た名前がついたのでしょう。

「ぎっくり腰」は「急性腰部捻挫」というのが医学的な病名なので、
本来なら「ぎっくり首」も「急性頸部捻挫」とかいうべきなのでしょう。

ぎっくり腰は正式には「急性腰部捻挫」という

ぎっくり腰は正式には「急性腰部捻挫」

「頸部捻挫」といえば、交通事故の時の「むちうち」や、
朝起きた時の「寝違え」もそうなのですが、
「ぎっくり首」の場合は、そういったハッキリした原因がないもののようです。

以下で、ぎっくりの原因や対策などについて書いていきます。

ぎっくり首の原因と症状

ぎっくり首の原因は疲労の蓄積

日々の仕事や家事で疲労が蓄積していく

日々の仕事や家事で首にも疲労が蓄積

ぎっくり首の原因を一言でいうと、「猫背で首に負担が蓄積していること」です。

何かの拍子に突然痛くなると、「その瞬間にだけ原因がある」と思われがちですが、
実は普段から猫背で首にかかった負担により骨格や筋肉が疲労し、
その許容量の限界を超えた時に痛みなどの症状が出るのです。

具体的には以下のシチュエーションが考えられます。

1、長時間のデスクワークや立ち仕事で下を向いている

手元を見る時はどうしても首が下を向く

手元を見る時はどうしても首が下を向く

座っていても立っていても、長時間の仕事に集中していると
自然と背中が丸く、顔(頭)も前に出てきます。

背中や肩から首にかけての筋肉はつながっていますので、
負担がかかった部位は疲労が蓄積した結果ガチガチに硬くなり、
ぎっくり首が発症する下地が出来てしまうのです。

2、スマホやゲームの長時間使用

若い人は当たり前のようにスマホを持っている

スマホの普及率は高い

最近は「スマホ首」という言葉もあるようですが、
スマホを胸の高さで長時間使っていると、
ずっと下をのぞき込むような姿勢になるので、
やはり首に良くありません。

携帯用ゲーム機も同様です。

最近、電車に乗っているとスマホを目の高さまで持ち上げて見ている人もいるようなので、
以前よりはスマホ首は減少しているかもしれませんが、まだまだ多いと思います。

3、仕事やゲームに関係なく普段から猫背

そもそも普段から猫背の人もいる

そもそも普段から猫背

上記のようなことがなくても、ストレスや内臓の病気、
自信の無さなどから猫背になってしまっている人もいます。

そういう人は常に首猫背(顔出し型猫背)で首の骨のカーブがきついので、
首のすぐ上の後頭部にある自律神経の中枢(間脳といいます)にも悪影響が出て、
自律神経の働きが乱れて、常に自律神経のうちの交感神経が興奮した状態になります。

そうすると常に心身が緊張状態で力が入ったままになり、
首の筋肉もガチガチのままゆるまず、
イライラが続いたり、人によっては”うつ”になることもあります。

ぎっくり首の4つの症状

つらいぎっくり首の4つの症状

つらいぎっくり首の4つの症状

  1. 首の筋肉がひどくこる(重い・つっぱり感)
  2. 首のこった所をを押すと痛い(圧痛)
  3. じっとしていても痛みが強い・痛みで首を動かせない(自発痛)
  4. 首を動かすと強い痛みが出る(運動痛)

症状を大きく分けるとこの4つです。
「痛くて動かせない」「動くと痛いので動かせない」
という所は寝違えと似ていますね。

しかもこれらの症状は2~3週間継続し、
治療で良くなったと思っても痛みが再発することがあります。
(それは根本原因である猫背がそのままだからです)

ぎっくり首の解消方法と予防法

ぎっくり首の3つの解消方法

1、マッサージで強く揉むのはNG!安静第一!

ぎっくり首ではやたらともまない方が良い

ぎっくり首ではやたらともむのはNG

寝違えでもそうなのですが、ぎっくり首で痛いからと
すぐマッサージを受けに行く人がいます。

特に素人判断で「強く揉まれて痛くても我慢して受けると治る」と
いうようなことを勝手に思い込んでる人もいるようです。

ですが、それは大間違いです!

まずは温めて安静にするのが一番です。
(ズキズキするような痛みの時は患部を冷やしてください)

2、鍼や灸を受けて安静にするのも効果的

鍼や灸で痛みを軽くする方が良い場合もある

むしろ鍼や灸がよい場合も

マッサージのように広く刺激をあたえるよりも
鍼やお灸でピンポイントで傷めた部分に刺激を与えた方が
ぎっくり首では効果的です。

もちろん、施術後は安静にしてください。

3、テーピングやサポーターで首の保護と保温

しらばくは頸椎サポーターなどで首を保護して安静にしましょう

頸椎サポーターなどで首の保護と安静を

特に、「動かすと痛みが強くなる」ような場合は固定してあげましょう。

テーピングや首用のコルセット(頸椎コルセット)があります。

ちなみに痛みを我慢して無理にストレッチするのもNGです!

「痛み」とは、「それ以上この動きをすると危険!」という体からのサインなのです。

まして、首の中には大事な血管や神経が入り組んでいるので通っているのです。
それらを強もみや無理なストレッチで圧迫したり傷つけたりしないよう、安静にしてください。

繰り返しになりますが、
いずれの場合も受傷後1週間は安静第一です。

その後、だんだん痛みが落ち着いてきますが、
痛みがなくなってもすぐに元に戻るわけではありません。
痛みがなくなっても半月~1ヶ月は再発するリスクがあるのでご用心ください。

ぎっくり首の予防法・再発防止方法

姿勢矯正

疲労が蓄積しやすい猫背を改善すると効果的

正しい姿勢で首への負担を軽減

一番の予防はそもそもの原因を治すこと、すなわち猫背の矯正です。

自分でやる場合の簡単なストレッチをご紹介しておきます。

首の筋肉のストレッチ

ゆっくり首のうしろがわをストレッチで伸ばす

首の後ろ側のストレッチ

① 普段よりも首を前に傾け、首の後ろ側を10秒伸ばします

顎を引いたまま顔が身体のまうえに来るようにするストレッチ

顎を引いて顔をまっすぐ立てる

② ゆっくりと首を起こして顔が身体の真上にくるようにし、

顎を引いて顔をまっすぐに立てて首の前側を10秒伸ばします

③ その時の頭の位置とまっすぐな感覚を体で記憶してください

毎日、3ヶ月継続するのが基本です。

ちなみにもともと「よく寝違える」、という場合は枕の高さがあっていない可能性もありますので、
横になった時に首の骨のカーブが自然になるよう調整してみてください。

疲労をためないこと

日頃から睡眠をしっかりとるなど疲労をためないようにしましょう

日頃からしっかり身体を休める

大人の頭は、5~6㎏ほどの重さがあり、
よくボーリングのボールに例えられます。

その重いものを乗せているわけですが、
首がまっすぐでないとかなりの負担がかかる事を自覚してください。

仕事に集中し、効率的に成果をあげるためには猫背になっても仕方がないのですが、
一定時間ごとに休憩し、姿勢をリセットしてくださいね。

適度な運動とリラックス

適度な運動は疲労回復効果もあります

ストレッチやヨガでリフレッシュを

先ほどの「疲労をためないこと」ともかぶるのですが、
何か太極拳とかヨガのようなゆったりした体操をするのもおススメです。
ゆったりした動きと深い呼吸は自律神経の働きを整えて正常に戻してくれるからです。

もちろん、人によってはエアロビのような激しい動きで
ストレス発散・すっきりとリラックスされることもあるでしょう。
その場合は、疲労を残したりかえって筋肉を傷めない点にご注意いただけたら大丈夫です。

まとめ

ぎっくり首は最近よく聞くようになった症状です。
正式な病名ではなく、症状は寝違えのひどいものとおもってよいでしょう。

原因は日ごろからの首への負担の蓄積です。
治療の際にはくれぐれも素人判断はしないようにしてください。
特に、「マッサージで強もみ」や「こんなもの3日でなおるだろう」、
とか安易に考えるのはお止めください。

ヨガやストレッチなどでふだんから身体をまっすぐにして疲労をためない

ふだんから身体をまっすぐに

首は大変デリケートで常に負担がかかっています。
まずは安静・安全第一で痛みの解消を図ると同時に、
根本原因である不良姿勢の矯正も対策してください。

いくら治療をしてよくなっても、
猫背がそのままだとまたすぐ再発してしまうからです。

ぎっくり首の原因と思われるものにはしっかり対策をして、
痛みの解消と(再発)予防に努めましょう!

この記事を書いたライター


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