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猫背の治し方

人が猫背になる原因は人類の進化による宿命だった!

「猫背は老けて見えたりして見た目が良くない」とか
「肩こりの人は猫背が原因」とかいった類の話は、
テレビの健康情報番組やインターネットのサイトでよく見かけます。

つまり、「猫背は良くない」ということで、
自分から猫背になりたい、と思う人は誰もいません。

それにもかかわらず猫背になってしまう・・・・

なぜででしょうか?

実は人は進化して二本の脚で立つようになってから
”猫背になりやすいという宿命”を帯びてしまった
のです。

以下で詳しく書きます。

人が進化して立位になったことと引力との関係


脊椎動物(背骨のある動物)は、進化の過程では
魚などの水の中にすむ生物から始まり、
やがて地上に上がって、四本の脚で身体を支えるようになりました。

この辺りまでは、身体は横向き(水平)ですね。
なので、背骨はまっすぐでほぼストレートです。

水中では水の浮力が働くのであまり感じませんでしたが、
地上では地球の引力(重力)の影響がより強く感じられます。

4本足だと身体は横(水平)なことと、
4ヶ所で身体を支えるために引力を分散して受けられます。

ですが、人間のように2本足で直立してしまった場合はどうでしょうか?

例えば、垂直に引力を受け止めるために、背骨はストレートではなく、
ゆるやかなS字を描くことでクッションのような働きを持ちます。

また、お腹の底部にある骨盤も幅が広がり、
腸骨翼(俗にいう腰骨)も内臓を受け止められるよう広がっています

これらは垂直方向の引力に対抗するために進化した部分です。

その一方で進化したために不安定に・弱くなった部分も2点ほどあります。

1つは、大脳の大型化です。
それまでの動物よりも脳が進化したために大型化し、
重量も増加したのに比べ首は細くなりました

もう一つは、4足歩行から2足歩行になったために、
歩行中は片足立ちになり不安定になりました。

その代わり、両手は歩行から解放され、自由に複雑な動きができるよう進化しました。
この結果、さまざまな道具を使えて生活が便利になっていきました。

直立姿勢をとることで目線の高さも高くなるので
周囲の危険を察知できる範囲が広がった一方、
食べ物など必要な獲物を探知する範囲も広がったことになります。

直立姿勢こそ人間を人間たらしめた大きな特徴・メリットといえるのですが、
力学的に不安定であり、重力(引力)的負担がかかり続けているというデメリットもあります。

また、手をよく使っているうちに自然と肩や首が前に出たり、
集中するうちに背中も丸まってくるので、猫背にもなりやすいです。

つまり、猫背になることが不思議なのではなく、
直立している姿勢は猫背になっても当然なので、
普段から良い姿勢を意識しないといけないともいえるのです。

参考: 姿勢とは

ストレッチで良い姿勢をとりましょう


猫背になりやすい身体でも、良い姿勢をとるための方法はいろいろあると思います。

ただ、いずれの方法でも垂直方向に重力で身体は上からおさえつけられているようなものですから、
そのことを無視して、ただ体幹の筋力をつけたり姿勢矯正ベルトを着けるだけでは不十分だと思います。

なので、良い姿勢を維持するための基本的なことは以下の3つです。

  • まっすぐな姿勢を知ること
  • 背すじをまっすぐにすること
  • まっすぐな姿勢を保つこと

そしてやることは以下の3つです。

  • ストレッチで身体の歪みを改善
  • マメに鏡を見て良い姿勢をキープ
  • 良い姿勢を身体で記憶

日々の生活で猫背で固まりがちな身体をまず、
ストレッチで伸ばして動きを出しましょう。

次に伸ばした身体を鏡に写し、良い姿勢になっていることを確認します。

確認したら、それを身体で記憶して自然とその姿勢がとれるようにしましょう!

猫背を改善する基本ストレッチ

骨盤をまっすぐ立てるためのストレッチ①


1、壁などのそばに、両足を肩幅に開いて立ちます。
2、右膝を曲げ、右手で右足の甲をつかみます
3、両膝が離れないようにし、太ももの前が伸びて気持ちが良い所で10秒キープ
(ふらつくようなら、壁に左手をついてください)
4、10秒経ったら、左足も同じようにおこなってください

骨盤をまっすぐ立てるためのストレッチ②


1、椅子に浅く腰掛け、右膝を伸ばして踵を床につきます
2、右つま先を自分の方に向け、右ひざの上に両手をあてます
3、背中を反らしてお腹を突き出すようにして身体を前傾させ、右太ももの後ろ側を伸ばします
4、太ももの後ろ側が伸びて気持ちが良い所で10秒キープ
5、10秒経ったら反対側も同様にします。

体幹部をまっすぐ立てるためには、土台である骨盤がまっすぐ立っていないといけません。
そのためにまず骨盤周りの固まった筋肉を伸ばして、動きを出すわけです。

背中から首、肩をのびのびと伸ばすストレッチ


1、足を肩幅に開き、肩の力をぬいて立ちます
2、万歳をする時のようにゆっくり両腕を頭の横まで挙げてください
3、同時に腕の動きに合わせるように顔も斜め45度上を見ながら後ろに引きます
4、背中から肩にかけていっぱいまで反らせたところで10秒キープ
5、10秒経ったら、脱力して横からゆっくりと腕をおろします
6、顔は後ろに引いたまま、顎を引いて前を向くようにします
(顎を引くのがやりづらい時は、うなじを上に伸ばすようにすると多少楽になります)

骨盤を立てられるようになったら、垂直方向に身体を伸ばしていきましょう!

身体に良い姿勢のクセをつける


1、毎日鏡を使ってマメに自分の姿勢をチェックし、良い姿勢をとりましょう
2、その姿勢を身体で記憶し、鏡から離れている時もその姿勢をキープするようにしてください

最初は良い姿勢に違和感があるかもしれませんが、
毎日鏡で修正しているうちにだんだん慣れてきます。

人の内部感覚や筋肉は順応力が高いので、
ちゃんと毎日継続すれば結果はでやすいです!

まとめ

私たちは生まれた時から、直立位で2足歩行なのでそれが当たり前と思っています。

ですが、進化の過程からみると自由度が増した分、
不安定な面も同時に持ってしまいました。

そもそも直立していることが猫背になりやすいことを理解し、
普段から良い姿勢を意識してとるようになさってください。

この記事を書いたライター


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