
猫背を矯正する場合、ストレッチなどで”自分で矯正する”場合を除くと、
たいがい治療院の先生に姿勢を”矯正してもらう”ことになります。
そして、その時使われる施術は「整体」と言われる分野になります。
というのも、日ごろ猫背のような不良姿勢でいたり、
いつも右肩に鞄をかけているような、
左右のバランスの悪い動作をしていると
骨格や筋肉がゆがみますよね?
その”ゆがんでしまった体”を、正しい姿勢・状態に”整える”ので「整体」なのです。
また、骨格や筋肉が”ゆがんでしまった体”は肩コリや腰痛、
頭痛や自律神経失調症なども生じますから、
体を整えることはそれらの症状の改善にもなります。
ですが、今はあちこちの整体院、接骨院で猫背矯正をやっています。
その中のどこに行けばいいのか迷いますよね?
そこで一つのご提案なのですが、
整体の手技のタイプには「ハード」と「ソフト」とがありますので、
自分の好みに合わせてそのどちらかで選ぶのも良いと思います。
選ぶための基準として、
まず整体とはどんなものか?
ソフトな手技とハードな手技とはどんなものか?
それらについて以下に書いていきます。
「整体」にはさまざまな種類がある
整体とは主に手技を用いた民間療法
まず、整体という言葉はもともとは、大正時代に用いられるようになった用語です。
アメリカから輸入されたカイロプラクティック・オステオパシー・スポンディロセラピーなどと日本古来の手技療法と組み合わせたものを、「整体」や「指圧」と名付けたのが始まりのようです。
(単純にカイロプラクティックなどの訳語として整体ということもありますが)
整体の手技は整体師によってバラバラ
実は、整体に「これ」といった一つのものはありません。
整体は、もともと民間療法ということもあって、理論・技術共に統一されていないため、
施術家・整体院それぞれが自説を展開しているためです。
(ざっと名前をあげただけでも、野口整体や均整法、操体法、タイ古式マッサージなど
さまざまなものが整体のカテゴリーに入っています。)
その自説のそれぞれには深い理論があるようですが、
施術を受ける側(患者側)からしたら
いちいちその理論を理解する必要はありませんよね。
私たちは、その整体師がどんな理論を持っているかよりも、
自分が受ける整体を「ソフト」か「ハード」かに
分けて考えると選びやすいと思います。
手技のソフトとハードの比較
ソフトな整体のメリットとデメリット
猫背の人は、たいがい肩や背中の筋肉がガチガチに固くなり、
背骨や肩の骨も猫背の状態でロックしてしまっています。
その固まった筋肉をストレッチやマッサージでソフトに伸ばしていくことで、
ゆがんだ骨格を正常な位置に誘導するのがソフトなタイプの整体です。
メリットは無理なく体が伸び伸び
「バキッ」とするような瞬間的な刺激ではないので、
お年寄りや子供でも無理なく安全に受けられます。
しかも筋肉をゆっくり伸び伸びさせる感じなので、
人によっては受けていて眠くなることもあります。
デメリットはガンコな猫背に時間がかかること
無理せずリスクがない反面、
中高年で長年の猫背がクセになっているような場合、
普通よりも改善には時間がかかってしまいます。
※もともと猫背のクセをなおすには一定の期間が必要ですが、
上記のガンコな猫背の場合は、
週1回矯正を受けるところを週2回に増やすなどの工夫も必要になってきます。
ハードな整体のメリット・デメリット
ハードな整体とは、ゆがんでいる背骨(脊椎)などの骨格を
「バキッ」と瞬間的に正常な位置にハメるような手技です。
素手で行うこともあれば、トムソンテーブル(ベッド)のような矯正器具を使うこともあります。
出典:トムソンテーブル&テクニック辞典
トムソンテーブル&テクジック辞典
メリットは瞬間スッキリ!
メリットとしては、瞬間的にスッキリと感じることです。
なにしろ一瞬で姿勢も改善するので、
これが好きでやみつきになる人もいるくらいです。
デメリットは事故のリスクがあること
デメリットは、骨や神経を傷つけるリスクがあることです。
例えば、背骨のすぐわきには脊髄という中枢神経があって、
もしここに傷がつくと足が麻痺して歩けなくなることもあります。
※熟練の施術家が行えばリスクはほとんどありません。
まとめ
猫背をなおすときに受ける施術は「整体」と言われる手技です。
ですが、その整体は民間資格のために、
整体院・整体師によってやり方や理論はさまざまです。
なのであなたが猫背矯正を受けたいと思っても、
きっとどこに行けばいいのか迷うと思います。
そんな時の選び方の基準として、
そこの猫背矯正の「手技がハードかソフトか?」という所をメールや電話で
問い合わせて決めるのも一つの方法です。
それ以外の「整体院の選び方」についてはこちらの記事もぜひご参照ください。
猫背をなおすならどこへ?失敗しない治療院の3つの選び方
自分の体を預けるわけですから、
事前に確認してよく選ぶようにしてくださいね!