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ゆがみ・ねじれ

正しい姿勢が疲れる2つの理由と解決方法

猫背は見た目がよくないだけでなく、
腰痛・肩こりなどの原因になります。

そこで背すじを伸ばした正しい姿勢を取ろうとするのですが
「なんか疲れる」といって結局元の猫背に戻る人が少なくありません・・・

”正しい”と知っているのになぜ疲れるのでしょうか?
それには2つの理由があります。

以下でその理由と解決方法について詳しく書きます。

猫背は本当にいけないのか?


冒頭で「猫背はよくない」という話をしましたが、
本当にそうなのでしょうか?

まず、猫背を改善する前に猫背について理解をする必要があります。

なぜなら、そこを理解せずにただ猫背を改善しても
かえって日常生活に支障をきたすおそれがあるからです。

というのも猫背になるにはさまざまな原因がありますが、
現代社会ではある程度やむをえない所もあるからです。

それに、猫背の方が集中できてパフォーマンスがあがる事もあります。

例えば、勉強やパソコン仕事で長時間の入力・編集作業などをしたり
育児で赤ちゃんの授乳や沐浴などする時です。

特に赤ちゃんは猫背でないとしっかりホールドできず、かえって危険ですよね?

なので、猫背になること自体は避けることができません。

問題は長時間猫背でいることで、
身体に疲労が蓄積することと、猫背のくせがついてしまう事です。

前者は、それこそ腰痛・肩こりなどの身体の不調に直結しますし、
後者は、正しい姿勢をとる際の障害となります。

実は、正しい姿勢が疲れる原因は、
身体に猫背のくせがついていることにあったのです。

猫背になることが避けられない以上、
猫背での作業が終わったら正しい姿勢に戻れるようにして、
猫背のくせをつかないようにすればよいわけなのです。

「猫背のくせ」がつくとはどういうことか


猫背のくせ、と簡単にいっていますが、
それは骨格や筋肉のような構造的(外面的)なものと、
位置覚や運動覚といった感覚的(内面的)なものに分けられます。

構造的猫背のくせ


構造的とは、外面的ともいえますが、
はっきり見た目でわかるものです。

顔が前に出ている、肩が前に巻き込んでいる、背中が丸い、反り腰。。。
長期間そういった姿勢でいる事で首や肩のなどの筋肉が
ガチガチに固くこり固まってきます。

その状態でいきなり背筋を伸ばし、正しい姿勢をとると、
硬くなった筋肉を無理にのばすわけですから
とても大変なことは想像に難くないと思います。

(余談ですが、猫背の人がいきなり姿勢矯正ベルトを使用した場合、
結局猫背の矯正に効果がないのも同様の理由のことが多いようです)

また、腹筋と背筋のような互いに拮抗(反対)するような筋肉のバランスも崩れ、
猫背であまり負担のかかっていない筋肉は筋力が低下しています。

低下した筋力は正しい姿勢を維持する力が不足するため、やはり”疲れる”わけなのです。

よって、固まった筋肉は伸ばし低下した筋力はトレーニングすると
だんだん正しい姿勢でも疲れにくくなってくることが期待できます。

感覚的猫背のくせ


感覚は身体の内面的なものなので、外見からはわかりません。

例えば、背中の丸さは鏡を見れば自分でもわかりますが、
感覚のずれは鏡を見てもピンとこないわけです。

感覚には位置覚・運動覚があると先に書きましたが、
位置覚とは自分の姿勢が今どうなっているかを感じる感覚、
運動覚は、自分の身体の動きがどうなっているかを感じる感覚です。

人間には適応力とか順応力、つまり”慣れ”がありますので、
猫背のような不良姿勢もずっとそのままでいると
位置覚はそれを当たり前だと感じるように慣れてしまいます。

猫背に慣れている人が急に正しい姿勢をとると、
相対的に身体が後ろに倒れているように感じて落ち着かず、
元の猫背に戻りたくなることがあるのはこれが理由です。


また、いつも同じ側の肩にカバンをかけるなど、
左右のバランスが偏ったような動きをしていると
運動覚がそれに慣れてしまい、
逆の動きをすると違和感を感じるようになったりもします。

繰り返しになりますが、人間には順応力・適応力がありますので、
初めは正しい姿勢に違和感を感じていても、
それを維持し続けていれば、だんだん正しい姿勢を普通に感じるようになってきます。

ストレッチで固まった筋肉を伸ばし鏡でチェックする


「硬くなった筋肉をストレッチで伸ばす」、
というのは割と納得いただけやすいかと思います。

一方、「低下した筋力に対して筋トレを行う」というのはあまりおススメできません。

というのも、感覚的猫背のくせが抜けてない状態で、
(正しい姿勢がわからないまま)
筋トレを行うとかえって猫背が悪化してしまうリスクがあるからです。

もし、猫背の改善のために筋トレを行うのであれば、
正しい姿勢のくせを身体で記憶してから低負荷で行い、
全身のバランスを保ちながらやるとよいと思います。

そして、正しい姿勢のくせを付けるためには、
まず、ストレッチで硬くなった筋肉を伸ばせるようにした後、
鏡で正しい姿勢をとっていることを確認してください。

視覚はうそをつきませんから、たとえ違和感があっても、
鏡に写った自分が正しい姿勢になっているならそちらが正しいわけです。

「今の姿勢は違和感あるけど、正しい姿勢なんだ」と思い、
身体で記憶するようにしていけばだんだん正しい姿勢のくせがついてきます。

正しい姿勢のくせがついたら、猫背で仕事や家事に集中した後は、
自分で姿勢をリセットすればよいわけですよね。

ストレッチなどの方法については、こちらもご参照ください。
参考:ランナーの約7割が猫背?!普段から良い姿勢の習慣化を!!

まとめ

猫背を改善するために正しい姿勢をとるわけですが、
「いきなり背筋を伸ばした姿勢をとると疲れる」
という人も少なくないようです。

そういう人は身体に猫背のくせがついてしまっているので、
まずはそのくせをストレッチなどで矯正し、
正しい姿勢のくせを身体で記憶するようにしていくと
だんだん正しい姿勢でも疲れを感じなくなっていくでしょう。

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