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ゆがみ・ねじれ

猫背はストレスで悪化?!逆に姿勢からストレスの解消を!!

日本では6月は梅雨ですね。
うっとうしい雨が降り続くと気持ちがふさいできそうです。

そういった梅雨時の雨で気持ちがネガティブな影響を受けることはストレスになりますが、
雨による湿度や気温の変化も実は心身へのストレスになります。

そして、それらのストレスは人の姿勢にも関係してきます。

つまり、ストレスによって人は猫背になりやすく、
姿勢を良くすることでストレスに対抗できる可能性もあるわけです。

以下で詳しく書きます。

ストレスは人間関係だけではない


一般的に「ストレス」という言葉は、人間関係がうまくいってない時に使われるようです。

ですが、なにか通常の環境とはちがった要因が人の心身に影響を及ぼす場合にも
それは「ストレス」と呼ぶことができます。

先ほど、気温・湿度もストレスになるというようなことを書きましたが、
猫背のような不良姿勢もまた構造的ストレスになりますし、
普段飲んでいる薬物などがあればそれもまたストレスとなりえます。

ストレスと猫背の関係


構造的ストレスが猫背と直結していることはイメージしやすいと思いますが、
気温・湿度のストレスがメンタル面とともに猫背に関係していることは、
なかなかピンと来ないかもしれませんね。

ですが、うっとうしい長雨や嫌なことがあると自然と人は下を向いた猫背になりやすい
・・・と言われてみるとなんとなくイメージできてくるのではないでしょうか?

そこから話を進めてみると、逆に姿勢を良くすることで、
人はストレスに対抗する強さを身に着けられる可能性も出てくるわけです。

実際にここ数年、「姿勢を正そう!」ってアドバイスの正しさが
科学的にも確かめられているという話もあることをインターネットで見つけました。

それは、アメリカの博士らが発表した研究で、
「人は胸を張って背筋を伸ばした良い姿勢でいる方が、
猫背の前かがみなど悪い姿勢をとっているよりも、
より痛みやストレスに耐える力が強い」

というものです。

というのも、博士らは「胸を張った良い姿勢」では「男性ホルモン値が上昇」、
「実際に力があり自信を持つ人と同様のリスク・テイキングな行動を取る」
などの結果を得た先行研究からさらに以下の実験を進めたそうです。

実験1

1.顎を上げ胸を張って周囲を見下ろすかのような自信満々の姿勢
2.普通のまっすぐな視線の姿勢
3.猫背でうつ向いてがっかりしたような姿勢

それぞれの姿勢で痛みに耐える力に変化があるかどうかが調べられました。
その結果、1の姿勢の時が最も痛みに対するストレス耐性が高く、
痛みを感じ難く強くなっていることがわかりました。

実験2

2人ペアを組んで一方の姿勢が、もう1人の仲間の痛みの感じ方に、影響を与えるかどうかが調べる。

実験の結果、仲間が1の胸を張った姿勢の時のほうが、
3の猫背の姿勢の時よりもより痛みに耐えるストレス耐性が高まることがわかりました。

苦しい時こそ胸をはって顔をあげろ!


上記の両方の実験験結果から博士らが得た結論は、
人は苦しい時や痛い時には姿勢も縮こまってしまいがちだが
こういう時ほど顎を上げ、胸を張った堂々とした姿勢をとったほうが、
感覚的にも感情的にも痛みに耐えられるようになる。

その結果、事態がその人や仲間にとっても良い状態に改善されてくる、というものだといいます。

誰でもストレスに悩まされ、一人で悩みを抱え込んだり、
梅雨の雨で体調が良くない時には無意識に背中を丸めて、
ため息をつくような状態になっていませんでしょうか?

でも、そんな時こそ意識的に胸をはって真っ直ぐな良い姿勢をとった方が
気持ちも事態も好転させられるという実験結果が発表されたわけです。

よって、各種のストレスが原因で猫背になっているような人は、
最初に猫背を改善することでストレスに対抗できるようにしてみましょう。

参考:姿勢を良くするとストレスに強くなる!

正しい姿勢はストレッチで!

「正しい姿勢」について、上記リンク先では以下のやり方を基本として紹介しています。

  1. リラックスした状態で肩を落とす
  2. 両方の腕をねじって両の手の平を外側に向ける
  3. 自動的に肩甲骨が締まって胸を張った姿勢になる
  4. その状態で、ねじった腕を元に戻す

実際にはこれだけではないのですが、初めに”リラックスして”というのが良いですね!

というのも、長期間猫背でいる人は、身体に猫背のくせがついていて、
筋肉が猫背の形にガチガチに固まっていることが多いからです。

固まった身体をまっすぐに伸ばしていくために”リラックス”で脱力した方が良いですよね。
その上でストレッチしていくと姿勢もだんだんよくなっていくと期待できます。

たまに、「猫背は体幹をまっすぐに維持する筋力が低下しているから
筋トレで姿勢を矯正しましょう」という意見を見かけます。

確かに、運動不足だったり高齢者の場合には低下した筋力を補う必要があるでしょう。

ですが、身体に猫背のくせがついて「まっすぐがどういう姿勢かわからない」人が
そのまま筋トレで”筋力だけ”強化すると猫背のまま筋肉がついてしまい、
かえって、猫背が悪化するリスクがあるのでオススメできません。

また、市販の姿勢矯正ベルトも猫背の改善にはおなじみと思いますが、
猫背のくせがついた身体をいきなりベルトの力で強制的にのばしても、
苦痛が強くて継続できないのではないでしょうか?

それに、胸を広げるような効果はあっても首の部分には関与していないので
首猫背のような場合にはまったく効果がないのでは、と思ってしまいます。

猫背を改善するストレッチの方法

猫背の改善にはストレッチがおススメなのですが、
念のため身体の中心にある骨盤回りもストレッチしておきましょう。

いくら胸を張ったとしても(胸を張りすぎて身体が後ろに倒れたらやりすぎですが)
身体の中心がゆがんでいたらよい姿勢を維持することはできないからです。

そして、骨盤回りの筋肉としては股関節を通してつながっている
太ももの前後の筋肉のストレッチをしていきましょう。

太ももの前を伸ばすストレッチ


1、壁などのそばに、両足を肩幅に開いて立ちます。
2、右膝を曲げ、右手で右足の甲をつかみます
3、両膝の間が離れないようにし、太ももの前が伸びて気持ちが良い所で10秒キープ
(ふらつくようなら、壁に左手をついてください)
4、10秒経ったら、左足も同じようにおこなってください

太ももの後ろを伸ばすストレッチ


1、椅子に浅く腰掛け、右膝を伸ばして踵を床につきます
2、右つま先を自分の方に向け、右ひざの上に両手をあてます
3、背中を反らしてお腹を突き出すようにして身体を前傾させ、右太ももの後ろ側を伸ばします
4、太ももの後ろ側が伸びて気持ちが良い所で10秒キープ
5、10秒経ったら反対側も同様にします。

よくお腹を突き出さずに、背中が丸くなっている人がいますが、
それでは太ももの後ろが伸びてこないのでご注意ください。

上半身をまっすぐにするストレッチ


1、足を肩幅に開いて立ちます
2、ゆっくり両手をあげてバンザイをしていきます
3、手がいっぱいまで上がったら胸も斜め上に突き上げるようにします
4、合わせて、なるべく顎が上がらないようにしながら首を後ろに引きます
5、手、胸、首をいっぱいまで伸ばしたところで10秒キープ
6、10秒経ったらその姿勢のまま、身体の力をぬいて手を下ろします

ストレッチの後は、鏡でご自分の姿勢がまっすぐになっているかチェックし、
今度は”良い姿勢のくせ”を身体につけるようにしていきましょう。

まとめ

伝統芸能や武道を習う時、「形(型)から入る」という言葉があります。

いろいろ考えて何かするよりも、その形に沿うことで
自分の内面も変化していくことを意味していると思います。

ストレスに対抗する場合も同様のことがいえるのではないでしょうか?

つまり、ストレスによって無意識に下を向いた猫背になってしまうような時には、
あえて胸をはった良い姿勢をとることでメンタル面を強くするわけです。

あえて逆をいくことで事態が改善するのは、ちょっとおもしろいかと思います。

この記事を書いたライター


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