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猫背の治し方

猫背で身長は縮む、ストレッチで伸ばして改善を

猫背を治すと身長が伸びる
インターネットではそんな話を見かけることがありますが、
果たしてそれは本当でしょうか?

同じ身長でも、猫背の人は姿勢の良い人に比べると背が低く見えるので
「猫背だと身長が縮む」
「猫背を直すと身長が伸びる」

という話が自然と出てきたのではないかと私は考えています。

なぜなら、一般的な意味での身長とは、立った時の骨の縦の長さの合計であり、
骨の長さ自体は姿勢を変えたところでまったく変わらないからです。
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つまり、「猫背をなおすと身長が伸びる」といってるのは、
猫背のせいで見た目の身長が低く見えていただけで、
背すじを伸ばして、もともとの身長に戻っただけに過ぎないのです。
ただ、見た目の身長が伸びること自体は、やはり良いことだと思います。

その一方、成長期の子供や高齢者の場合には実際に猫背で身長がかわることもあります。

以下に年代でかわる猫背の身長への影響と、
猫背を改善するメリットと改善方法について書きます。

年代でかわる猫背と身長の3つの関係

先ほど、「猫背をなおすと見た目の身長が元に戻る」と書きました。

ですが、人は生まれてから成長し、やがて老いていきますから、
それぞれの年代においても猫背と身長の関係は変わっていきます。

なので、猫背と身長の関係は年代によって大きく3つに分けることができます。

1、大人:猫背のせいで”見た目の身長”が低くなってる場合

(骨の長さは変わりません)
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成人~中高年の大人の場合がこれにあたります。
成長期が終わり骨も固まっているので、特に骨の長さは変わりません。
しかし、いつも猫背でいるクセがついているために
丸まった背中のせいで本当の身長よりも背が低く見られてしまうのです。

なので、猫背で丸まっていた背中をまっすぐに伸ばすとその分身長が伸びて見えます。

また、猫背は背中が丸いだけでなく、土台である骨盤がゆがむこともあり、
骨盤のゆがみでも見た目の身長が縮みます。
それは、骨盤のゆがみによって、ガニ股やO脚を起こすからです。

ガニ股もO脚も、太ももとすねの骨が一直線のストレートでなく、軽く曲がった状態です。
足の骨がストレートなら骨の長さがそのまま身長にプラスになるのですが、
曲がっている場合は、身長が縮んでみえてしまいます。

なので、ガニ股やO脚をなおした場合も見た目の身長が伸びて見えます。

2、子供:成長期の子供が猫背のために身長が伸びなくなる場合

(骨の成長が邪魔されて、身長が伸びず低いまま)
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10代前半の成長期の子供の場合がこれにあたります。
成長期には体が大きく成長するわけですが、
骨も長さと太さを増し、身長が高く伸びていきます。

ですが、猫背の場合は身体に余計な負担がかかっているために
本来伸びるはずであった身長まで骨が伸びない可能性があるのです。

具体的には、猫背の姿勢で背中が丸くなっていると、
背骨の脇の背中や腰の筋肉に余分な負担がかかり、
疲労した筋肉は固くこり、血行も悪くなります。

そうして固くなってコッた筋肉が、骨格の動きも固定してしまうのです。
その結果、本来伸びるはずであった身長まで背中の骨が伸びなくなるのです。

3、お年寄り:高齢者の猫背で、圧迫骨折などを起こして身長が縮む場合

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先ほどの子供の場合は、身長が伸びるべき長さまで骨が伸びない、というお話でした。
これはその反対で、高齢者のすでに伸びた骨が縮んで身長が低くなる、というお話です。

50代をすぎてだんだん高齢になってくると骨や筋肉が弱ってきます。
特に女性の場合は、骨粗しょう症という骨がもろくなる状態になりやすいです。

もろくなった背骨に猫背で余分な負担がかかり続けていると、圧迫骨折を起こしやすくなります。
圧迫骨折を起こした背骨は、潰れて小さくなるのでその分身長が縮みます。
(実際にはくさび型につぶれるので、まるきりぺちゃんこにつぶれる訳ではないのですが)

さらに椎間板という背骨一つ一つの間にある軟骨も加齢でしぼんで薄くなるので
ただでさえ高齢者は背が低くなりやすく、猫背がそれに拍車をかけるわけです。

猫背を改善した時の2つのメリット

1、見た目の印象がよくなる

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猫背をなおして姿勢がよくなると、
堂々として自信に満ちあふれて見えます。

実際に目線も高くなるために、気持ちも前向きになってきます。

例えば仕事で営業に行くような時やプライベートで婚活するような時には、
初対面で姿勢が良いと相手に与える印象もそれだけよくなるので良いことずくめです!

2、心身が健康になる

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猫背を直すと心身には以下の3つの変化がおきます。

  1. 筋肉や骨格にかかっていた余分な負担がなくなるため肩こり・腰痛が改善
  2. 猫背から胸をはるような姿勢になると、内臓への圧迫がなくなるので胃下垂なども改善
  3. 背骨のわきにある自律神経への負担がなくなり、
  4. 自律神経失調症の改善やそこからおこるうつ病のリスクがなくなる。

次で、猫背をなおすためのストレッチをご紹介します。

3つのストレッチで骨盤から良い姿勢に!

骨盤の前傾を改善するストレッチ


1、壁などのそばに、両足を肩幅に開いて立ちます。
2、右膝を曲げ、右手で右足の甲をつかみます
3、両膝が離れないようにし、太ももの前が伸びて気持ちが良い所で10秒キープ
(ふらつくようなら、壁に左手をついてください)
4、10秒経ったら、左足も同じようにおこなってください

骨盤の後傾を改善するストレッチ


1、椅子に浅く腰掛け、右膝を伸ばして踵を床につきます
2、右つま先を自分の方に向け、右ひざの上に両手をあてます
3、背中を反らしてお腹を突き出すようにして身体を前傾させ、右太ももの後ろ側を伸ばします
4、太ももの後ろ側が伸びて気持ちが良い所で10秒キープ
5、10秒経ったら反対側も同様にします。

骨盤の傾きが大きくなる原因は、
(骨盤についている)太ももの筋肉が短縮した状態で
硬くなっているからといえます。

前傾なら太ももの前、後傾なら後ろの筋肉です。

理屈の上では傾いている側だけやればよいようですが、
長時間デスクワークで座り続けている足は疲労していることも多いので、
両方伸ばしてあげると間違いないかと思います。

猫背の身体を伸ばすストレッチ


1、足を肩幅に開き、肩の力をぬいて立ちます
2、万歳をする時のようにゆっくり両腕を頭の横まで挙げてください
3、同時に腕の動きに合わせるように胸をそらせ、顔も斜め上を見上げるようにします
4、背中から肩にかけていっぱいまで万歳したところで10秒キープ
5、10秒経ったら、脱力して「ストン」と横から腕をおろします

斜め上を見上げるように万歳すると、猫背とは反対方向に身体が伸びます。
身体がその状態のまま、腕をおろし、顔を前に向けるとよい姿勢がとれてきます。

身体に良い姿勢のクセをつける


最後に、鏡でマメに自分の姿勢をチェックして、
良い姿勢を身体で記憶するようにしてください。

※ストレッチは一度にたくさんやるよりも、少しずつ毎日やる方が効果的です。
無理に力を入れず、「伸びて気持ちがよいな~」という感じでのびのび行うとよいですね。

特に姿勢を治すためのストレッチは、
まっすぐな感覚を体で覚えることも意識するとなお効果的です。

まとめ

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身長とは立った時の骨の長さの合計です。

なので、「猫背で身長が変わる」という場合は、
骨の変化によって年齢ごとに以下の3つに分類できます。

  1. 大人:見た目の身長が縮む(骨の長さは変わらない)
  2. 子供:成長期の子供の身長が伸びない(骨の長さが本来の長さまで伸びない)
  3. お年寄り;高齢者の身長が縮む(骨や軟骨がつぶれて縮む)

猫背によって見た目の身長が低い場合はもちろん、
骨の成長が邪魔されたりつぶれるようなことを避けるためにも
姿勢をよくするクセを付けるようにしてください。

いずれの場合にしても、猫背でいることは以下の3つの点で心身に悪影響があり、
逆に猫背を改善することは健康面や見た目の印象をよくするメリットがあります!

  1. 骨格や筋肉への負担
  2. 内臓への負担
  3. 脳・自律神経への負担

そのために、今回の簡単なストレッチで猫背を改善なさってください。
繰り返しになりますが、ストレッチは、毎日コツコツ継続する事が重要です。
無理に力をいれないで、「伸びて気持ちが良い」くらいを目安にしてくださいね!

もし、お一人では継続が難しい場合には、友人やご家族と一緒にやったり、
お近くの姿勢専門の治療院にご相談されると良いですね。

この記事を書いたライター


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